金融機関では、顧客確認(KYC)や取引相手の信用分析、不正取引検知といった業務で、情報収集に膨大な時間を要しています。今回は、IBM Watsonのコグニティブ機能を活用し、さまざまな情報源から構造化データ、非構造化データを集め、分析し、アナリストの迅速かつ適切な判断をサポートする事例を紹介します。
動画は以下より。
AI(人工知能)技術を活用した新たな金融犯罪対策
IBMの先進的な技術とサービスに加えプロモントリーの金融規制に対する深い知識と経験により、リスク管理改革を支援するもので、IBMの分析/コグニティブ・アクセレーターは、インテリジェントなロボティック・プロセス・オートメーション、コグニティブ・テキスト分析、エンティティ・レゾリューションおよびネットワーク分析、ディープラーニング(機械学習)により基づいており、個人・法人顧客のオンボーディングからデュー・ディリジェンス、継続的なレビューまでサポートします。
Watsonが総合的な分析を実施しジャッジしてくれる
通常であれば、リスクが高い企業については、深い調査をしなければなりません。Watsonは内外の様々な情報源からデータを集め、総合的な分析を実施してくれます。金融機関側の社員は、レビューを確認し、顧客のIDが信用できる情報源と照合済みであることを確認できます。Watsonは、過去の訴訟や制裁処置などの情報をチェックする他、オンライン上からネガティブなニュースを自動的にピックアップすることで膨大な記事から情報を集め、分析、選別し、注目すべき関連性の高い情報を優先的に表示します。
【考察】人間が気付かない隠れた情報を探すAI(人工知能)
Watsonは検索した情報以外の隠れた関係性だけでなく、広範なネットワークを観察しなければ見えてこないような潜在的なリスクに関する洞察も提供するとのことで、人間で確認できなかった対象企業のリスクを判明することができます。この技術があれば、ベテランの経験や勘がなくてもリスクの発生を抑えられます。また、社員の早期育成にも貢献できるようになるでしょう。