アメリカの動物保護団体である、People for the Ethical Treatment of Animals (PETA)は、毎年恒例のグラウンドホッグ・デイの伝統で動物を使用することをやめ、実際に天気を予測できる人工知能ロボットに置き換えるようパンクスタウニーのフィルに求めました。
※グラウンドホッグ・デイとは、アメリカとカナダで2月2日に行われるグラウンドホッグ(ウッドチャック)を使った、春の訪れを予想する天気占いの行事。
People for the Ethical Treatment of Animals (PETA)の主張
PETA会長のイングリッド・ニューカーク氏は、1886年の伝統を受け継ぐパンクスタウニー・グラウンドホッグ・クラブに手紙を送りました。
ニューカーク氏は、groundhogsは、人間を積極的に避ける動物であり、人前に出されることは彼らに “大きなストレス “を与えると述べています。
アニマトロニクスの活用
2月2日に開催されるこのイベントは、何世紀にもわたって受け継がれてきた民間伝承にまつわる週末の祭典です。しかし、国立環境情報センターによると、この占いが正しい結果を出したのは過去10年間で40%だと言います。
PETAは、アニマトロニクス(生物を模したロボットを使用した撮影技術)のグラウンドホッグを人工知能で強化すれば、天気をより正確に予測できると主張しました。AIフィルを作ることでパンクスタウニーをグラウンドホッグ・デイの中心に据えつつも、より進歩的な方法で町の伝統を革新的な方向に持っていくことができるとしています。
【考察】伝統行事と動物保護とAIの活用
動物保護が叫ばれる現代において、動物を使用した伝統行事が問題視される流れが生まれています。
しかし、そこで「AIを活用して伝統行事を持続させる」という発想が生まれるようになったのは、新しい風潮でしょう。
グラウンドホッグ・デイに関しては、天気予報というよりは占いという要素が強いため、その結果についても不確実性が特徴であると言えますが、今後、このような伝統行事と動物保護の観点との間で、AIがどのように活用されるかは、注目される点です。