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人工知能・AIブログ

2020年9月16日

AI(人工知能)事例集 vol.215 AIを使って鳥を個別に識別する研究

デューク大学の研究者チームは、ディープラーニングを使用して、写真から最大200種の鳥を識別するために、コンピュータを訓練しているといいます。

11,788枚の鳥の写真でコンピュータを訓練したデューク大学の研究者

このチームは、アヒルからハチドリまで、200種の鳥の写真11,788枚を与えてディープ・ニューラル・ネットワークを訓練しました。

鳥の写真を与えられると、ネットワークは画像の中から重要なパターンを選び出し、そのパターンを以前に見たことのある典型的な鳥種の特徴と比較することで、どの鳥なのかを推測することができるといいます。

この研究を主導したのは、デューク大学のコンピュータサイエンス博士課程の学生であるChaofan Chen氏と学部生のOscar Li氏で、デューク大学のCynthia Rudin教授が率いる予測分析研究室の他のチームメンバーと一緒に研究を進めました。研究チームは、彼らのニューラルネットワークが84%の確率で正しい種を識別できることを発見しました。

Rudin氏によると、このプロジェクトは、鳥の名前をつけるというよりも、ディープニューラルネットワークが画像を与えられたときに見ているものを可視化することに重点を置いているといいます。

次のプロジェクトでは、チームはマンモグラフィを含む医療画像の分類にアルゴリズムを使用しています。このシステムは、しこりや石灰化など、乳がんの兆候となりうる症状を探し、診断を受けた患者からがん性病変を示すマンモグラムのどの部分に焦点を当てているのかを医師に示すものです。

このシステムは、医師が診断を下す方法を模倣するように設計されているといいます。「私たちは、医師や患者に対して、医療画像がネットワークによって悪性か良性かのどちらかに分類された理由をより良く説明できるようになることを期待しています」とRudin氏は述べています。

畳み込みニューラルネットワークを使って鳥を識別するヨーロッパの研究者

ヨーロッパの研究者たちは、AIを使って鳥の個体識別に役立てようと、同様の実験を行っているといいます。英国生態学会誌『Methods in Ecology and Evolution』に発表されたこの研究は、AIが画像から個体の鳥を認識するように訓練できることを実証しました。

「私たち自身がこれらの個体を区別することができないにもかかわらず、コンピュータは一貫して数十羽の個別の鳥を認識できます。この研究は、野鳥の研究における限界を克服する手段です」と、フランスのアンドレ・フェレイラ博士は述べます。

この研究では、フランス、ドイツ、ポルトガル、南アフリカの研究機関の研究者が、AIを使って鳥を個別に識別するためのプロセスを説明しています。何千もの鳥のラベル付き画像を収集し、このデータを使ってAIモデルの訓練とテストを行うとのことです。

研究者たちは、行動生態学の分野で最も一般的に研究されている鳥類の一つであるホオジロや、ゼブラフィンチの飼育個体群の中の個々の鳥の画像を認識するために、AIモデルを訓練しました。トレーニング後、AIモデルはこれまで見たことのない個々の鳥の画像でテストされ、野生種では90%以上、飼育下のゼブラフィンチでは87%以上の精度だったといいます。

動物の行動研究において、動物を個別に識別することは、最も費用と時間がかかる要因の一つです。また、鳥の足にカラーバンドを付けるような現行の識別方法は、動物にストレスを与える可能性があります。

これらの問題は、AIモデルを使えば解決できるだろうと、フェレイラ博士は述べています。

ヨーロッパの鳥の研究者たちは、画像分類問題の解決に最適な、畳み込みニューラルネットワークとして知られる一種の深層学習AI手法を使用しました。彼らのAIモデルは参照画像を持っている鳥のみを再識別することができるといいます。

鳥の鳴き声から送電線への衝突を検出するハワイのAI研究

ネイチャー誌によると、AIは鳥の鳴き声を聞くためにも利用されているといいます。多くの研究者が鳥の鳴き声の音声記録を収集している中、保全生物学者のマーク・トラバース氏は、鳥が送電線に衝突したときに発生するノイズに注目しました。

トラバース氏は、ハワイのカウアイ島でこれらの衝突がどれくらい起きているのかを知りたいと考えました。ハナペペにあるハワイ大学カウアイ島絶滅の危機に瀕した海鳥回復プロジェクトのチームは、特に2つの種に注目していました。ニューウェルシアーウオーター(Puffinus newelli)とハワイアンペトル(Pterodroma sandwichensis)の2種です。

調査のため、チームは収集した600時間分の鳥の音声を、カリフォルニア州サンタクルーズにあるコンサベーション・マトリックス社に送りました。同社のソフトウェアは、衝突を自動的に検出することができました。2011年に作業を開始して以来、チームは鳥の音声データを追加して約75,000時間に達したといいます。

その結果、動物が送電線に衝突したことによる鳥類の死亡数は数百から数千と、予想よりもはるかに多いことがわかりました。彼のチームは電力会社と協力して、電柱の間にレーザーを照射することで衝突が減るかどうかをテストしているといいます。研究者たちはまた、リスクの高い場所の電線を下げたり、点滅するLED装置を線に取り付けるように会社に働きかけています。

【考察】動物の行動研究や自然保護に役立つAI

鳥類のように、多くの種類がいる動物の研究において、膨大な画像からパターンを比較できるAIの活用は大きな力になると言えます。

また、動物と人工物との衝突事故がAIによって検知されることで、適切な保護対策を講じることも可能になるでしょう。

参照元:Duke University Researchers Showing AI Can Be for the Birds

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