米ニューヨークのAP通信(The Associated Press)は、米国内外で280カ所に拠点を構える、世界的な通信社のひとつですが、2014年以降は、米ノースカロライナ州のスタートアップ企業「Automated Insights」との提携のもと、企業決算ニュースを中心に記事生成の自動化を進め、これまでに3500本を超える記事を自動生成しています。
動画は以下より。
マイナーリーグの試合ニュースを自動生成
AP通信は、2016年6月、自動生成する記事のジャンルをさらに拡大させるべく、AI(人工知能)とビッグデータ解析を応用した「Automated Insights」の自動記事生成ソリューションを通じて、これまで扱ってこなかった米マイナーリーグの記事を配信することを明らかにしました。
増加するAI(人工知能)ロボット記者
APの野球編集者およびレポーターは、「Automated Insights」と密接に協力して、APの野球の報道に関するニュースの判断および基準に準拠するように構成しました。対象となるのは、米MLB(メジャーリーグベースボール)傘下の「AAA(3A)」、「AA(2A)」および「クラスA」に所属する13リーグ、142チーム。発行されたレポートはMiLB.com、マイナーリーグ野球の公式ウェブサイト、および対象チームの公式サイトにも掲載されます。「Automated Insights」が独自に開発した自動記事生成ソリューションは、ヤフー(Yahoo!)やサムソン(Samsung)など、他の大手企業でも導入され、1年間に合わせて15億本のテキストコンテンツが自動生成されています。
【考察】躍進を続けるビッグデータ時代
ビッグデータ解析や人工知能を活用した、ヒトの労力をかけずに記事を作成する、いわゆる「ロボットジャーナリズム」が徐々に広がりを見せはじめています。2010年ごろから始まったとされるビッグデータの解析ですが、世界的に成功している企業がビッグデータに関する基礎技術に投資をしているのは偶然ではないと思われます。
AP’s Minor League Baseball Coverage to Be Written by RobotsーYouTube
AP expands Minor League Baseball coverage