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人工知能・AIブログ

2020年5月8日

AI(人工知能)事例集 vol.180 有害化学物質検査におけるAIの活用

化学物質の毒性に対する動物実験の使用を減らすには、機械学習が鍵になるかもしれません。

AIによる化学物質の毒性検査実験

製品には10万種類以上の化学物質が含まれており、従来、研究者は、特定の化学物質の毒性について動物実験を行ってきました。極端な例を挙げれば、ある農薬の開発では約30回の動物実験を行い、約2000万ドルの費用がかかり、5年間で1万匹以上のマウス、ラット、ウサギ、犬を使用しました。また、この試験には約20キログラムの化学物質が必要で、まだ市場に出回っていない物質をこれだけの量使用するのは、大変な困難を伴います。工業用化学物質のように規制基準が低い製品でも、市場に出る前に500万ドル相当の動物実験が必要になることがあります。

ジョンズ・ホプキンス大学のCenter for Alternatives to Animal Testing (CAAT)は、人工知能(AI)が化学物質の毒性に関する既存のデータをマイニングすることで、新しい情報を導き出せることを示しました。2016年には、工業用化学品の欧州REACH法に登録されている1万件以上の化学物質について、80万件の毒性学的研究のデータベースをコンパイルし、それを高度な予測アルゴリズムに使用することで、動物実験を使用することなく、あらゆる化学物質の毒性を予測することが可能になりました。

このソフトウェアは、ビッグデータと伝達学習が活用されています。似たような化学物質は似たような性質を持っているという原理に基づいて、ソフトウェアは化学物質のマップを作成します。類似した化学物質はお互いに近くに配置され、類似しない化学物質はより遠くに配置されます。次に、新しい化学物質をマップ上に配置し、その近隣の化学物質についての分かっている情報を評価し、その情報から健康や環境に悪影響を及ぼす可能性のある化学物質を推測することができます。このモデルは、より多くのデータが入力されればされるほど、より強力になるといいます。

正確性を向上させ、コストを削減するAI

このデータベースは、世界的に安全性のコンサルティングと認証を行っているアンダーライターズ・ラボラトリーズ(UL)との共同研究により、1,000万以上の化学構造を持つデータベースに拡張されました。アマゾンのクラウドサーバーを使用して、1,000万種類の化学物質の類似点と相違点を分析し、マップに配置し、これを19万種類の化学物質に適用したところ、動物実験の70%の確率を上回る87%の確率で毒性試験の結果を正確に予測することができました。

化学物質の中には、過剰な試験により、動物の命に不必要な損失を与えているものもあります。AIのアプローチは、このような動物毒性試験の必要性を大幅に削減し、その過程でコストを節約することができるのです。

【考察】AIが動物実験に代わることのメリット

私たちが普段何気なく使用している製品には、化学物質が多く含まれており、その安全性を保障するためには、従来動物実験が行われてきました。

動物実験の代わりにAIを導入することは、多額の投資が必要となりますが、それにより正確性や安全性が向上することは、新たな製品開発の助けとなることに期待ができます。

参考:https://www.the-scientist.com/critic-at-large/opinion–ai-beats-animal-testing-at-finding-toxic-chemicals-65795

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