COVID-19(新型コロナ)の診断にAIを利用することで支援している中国の事例を紹介します。
診断のためのコスト
米国のガイドラインによるとCOVID-19の診断にはCTスキャンが推奨されています。患者数の増加などによりCTスキャンの診断にもスピーディーで正確な対応が求められており、診断担当の放射線技師などは大きなプレッシャーがかかっているのが現状です。
また、撮影した約300枚の画像から病気の特徴などを元に医師が肉眼で分析及び異常を発見するには5分〜15分ほどかかるそうです。
しかし、AI企業のiFytekはAIベースのCOVID-19診断プラットフォームを中国科学院と共同開発したと発表したそうです。
iFytekによるとこのシステムは患者のCTスキャンを80%程度を読み取り分析することで病変を検出するそうです。
様々な企業で
iFytekだけでなく、他の病院などでもAIシステムが導入されています。
香南市で導入されたAIシステムはAlibaba DAMO AcademyとAlibaba Cloudが開発したシステムです。これはCT画像を20秒以内に96%の高精度で分析することができるシステムです。
また、上海に拠点を置くAI企業のYituは上海公共健康臨床センターでスキャンしたものを読み取るシステムを公開しました。このシステムはフィードバックを受けた後に武漢を含む、約20の病院に導入がされました。
こういったCOVID-19の診断に活用されるシステムについて開発者は「より多くのフィードバックが寄せられており、それらのデータのおかげでシステムの更新は毎日されている。そしてその更新のおかげでシステムの精度が益々正確になってきている。」と語っているそうです。
【考察】猛威を振るう病
連日、世界を賑わせている新型コロナウイルスについてですが外出禁止やイベント自粛要請など世間の状況は悪化してきています。
今回のこの事例は病原を発見するためのシステムとしてAIが活用されていますが、更にここから新たな一歩として治療にもAIが活用されるようになることを期待したいですね。
参考:https://wired.jp/2020/02/27/chinese-hospitals-deploy-ai-help-diagnose-covid-19/